【筋腸相関】を知ることでダイエットが成功しやすくなる
健康や美容・ダイエットで何かと取り上げられる「腸内環境」。
実はこの腸内環境が「筋肉の成長」や「脂肪燃焼」の重要なカギであることを知っていましたか?
ざっくりいうと、「腸が整えば筋肉はもっとつきやすくなり、腸が荒れていればどれだけ筋トレしても効果は半減する」ということが分かっているんです。
この腸と筋肉の関係性を「筋腸相関(きんちょうそうかん)」といいます。
僕は潰瘍性大腸炎という腸の病気で、いってみればクオリティ最悪の腸内環境の持ち主でした。
そこから、色々食事や運動・睡眠などの生活習慣を見直して腸内環境を立て直し、現在はその経験を活かして「腸活特化のパーソナルトレーナー」として活動しています。
この筋腸相関を知っていると、ダイエットの「努力」がしっかりと「結果」に結びつくようになります。
ということで、今回は、筋腸相関について、わかりやすく解説していきます。
そもそも「筋腸相関」とは?

「筋腸相関(Muscle-Gut Axis)」とは、「筋肉と腸がお互いに影響を与え合っている関係性」のことを指す言葉です。
これまで、筋肉と腸は「動かす場所」と「消化する場所」として別々に考えられがちでした。
しかし近年の研究で、この2つは独立しているのではなく、「血液を通じて常にメッセージを送り合い、互いのコンディションを管理し合っている」ことがわかってきました。
特に重要なのは、腸内環境を整えることで筋トレの効果が「生理学的にブーストされる」という点です。
具体的には、以下のようなメリットがあることが判明しています。
【腸→筋肉への影響】トレーニーが腸を整える3つのメリット
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1. 筋肉がつきやすく、落ちにくくなる
腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸(特に酪酸)」には、筋肉の合成スイッチを入れる働きと、筋肉の分解(カタボリック)を抑える働きがあります。 -
2. 脂肪燃焼の効率が上がる
腸が良い状態だと、細胞内のエネルギー工場である「ミトコンドリア」が活性化し、脂肪燃焼が進みやすくなります。逆に腸内環境が悪いと代謝が落ちることが分かっています。 -
3. スタミナ/持久力の向上
運動中に発生する「乳酸」をエネルギー源として再利用してくれる腸内細菌の存在が確認されており、疲れにくい体づくりに貢献します。
【筋肉→腸への影響】筋肉が出す万能ホルモンで「攻め」と「守り」のW効果
逆に、筋トレなどで筋肉を動かすことが、腸内環境を改善することにつながります。
筋肉を動かすと、そこから様々な生理活性物質が分泌され、全身の臓器に良い影響を与えます。
この生理活性物質を総称して「マイオカイン」と呼びます。
マイオカインには、腸内環境を整える「攻め」と「守り」のダブル効果があります。
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【攻め】筋肉の合成を促す
マイオカイン(IGF-1など)は筋肉自身の成長を促してくれる働きがあります。 -
【守り】腸の「炎症」を鎮める
マイオカイン(IL-6など)は血流に乗って腸に届き、腸の炎症を抑制し、バリア機能を強化する働きも持っています。
つまり、筋トレをすることは、「筋肉を成長させながら、その栄養を取り込むための『腸』も同時にメンテナンスしている」ということ。
まさに、完璧なスパイラルを作る行為なのです。
筋長相関の「正のスパイラル」に入れるかが、ダイエットのポイント
この関係性は、良い方向にも悪い方向にも働きます。
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【正のスパイラル】
腸を整える ➡ 栄養吸収とホルモン分泌が最適化される ➡ 筋肉が発達し、脂肪が燃える ➡ 運動の質が上がり、さらに腸が元気になる -
【負のスパイラル】 腸が荒れる(炎症) ➡ 栄養が吸収されず、有害物質が回る ➡ 筋肉の合成が鈍り、代謝が落ちる ➡ 疲れが抜けず、トレーニングの質が下がる
つまり、「食事制限と筋トレ」だけでは超えられない壁がある場合、この「悪いスパイラル」に陥っている可能性があるのです。
腸活トレーナー推奨の「正のスパイラル」に入る方法をご紹介
筋腸相関を「正のスパイラル」にもっていくためには、土台である「腸」が整っている必要があります。
どれだけ良い食事をしても、腸が炎症を起こしていては栄養は吸収されず、筋肉も成長せず代謝も上がりません。
人のカラダは「食べた物で、できている」というより「吸収できたもので、できている」んですよね・・・。
もしあなたが今、ダイエットや筋トレを頑張っていて「最近、お腹が張る」「ガスっぽい」「便通が安定しない」と感じているなら、ぜひ以下の3つのポイントを見直してみてください。
まず見直すべき3つのチェックポイント
① プロテインを見直してみる
「良かれと思って飲んでいるプロテインが、実はお腹の不調の原因だった」というケースは非常に多いです。
特に日本人は乳製品に含まれる「乳糖」を分解するのが苦手(乳糖不耐症)な人が多く、一般的なプロテイン(WPC)でお腹を下したり張ったりすることがあります。
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対策:
乳糖が除去された「WPI製法」のプロテインに変えるか、牛乳ではなく水で割るようにしてください。
一旦「3日間だけプロテインをやめてみて、お腹の調子が戻るか観察する」のもおすすめです。
② 「水溶性食物繊維」を毎食1品プラスする
筋肉合成の鍵となる「短鎖脂肪酸」を作るには、材料となる「水溶性食物繊維」が必須です。
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対策:
海藻、もずく、めかぶなどの「ネバネバ系」の食材を意識して摂りましょう。
野菜サラダ(不溶性食物繊維)の方を食べている方が多いですが、腸内細菌が本当に欲しがっているのは、この「水溶性」の方です。
③ 「人工甘味料」の頻度を減らす
ダイエット中、「カロリーゼロ」のドリンクを大量に飲んでいませんか?
一部の人工甘味料は、腸内細菌のバランスを乱す可能性があると言われています。
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対策:
水やお茶を基本にし、甘い系の飲み物はプロテイン(飲んでお腹に不調がなければ)だけにするなど、腸を休ませる時間を作ってみてください。
腸活×ダイエット×コスパの観点でお勧めしたい食事例
上記のポイントを全てクリアし、私が減量期に愛用している「腸活×筋肥大メニュー」をご紹介します。
材料が安価で、高たんぱく・低脂質にくわえて「高食物繊維」。食べたときの満足度も高い。
数々のフィジーカーも実践している「無水キーマカレー」に、付け合わせに「冷凍オクラ(解凍)」を添えるスタイルです。
1. 腸も筋肉も喜ぶ「無水キーマカレー」
水を一切使わず、具材の水分だけで煮込むカレーです。
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必須具材:
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カレー粉:
カロリーオフのもの(「ジャワカレー プライム」の粉末タイプ)やエスビーの赤缶がおすすめ。
カレー粉のスパイスには、腸内環境を整えたり、脂肪燃焼の効果があります。 -
鶏むねひき肉:
とり皮を含んでいないものを選びましょう。
食べやすいし、最強の高タンパク・低脂質食材です。そして安いです。 -
トマト缶/えのき:
どちらも食物繊維の塊。
トマト缶は水分として必須です。リコピンの美肌効果も嬉しい。
カットでもホールでも、どちらでも大丈夫です。特にえのきは「腸内環境の中を絡みとる感じで掃除してくれる」感があります。
個人的におススメの腸活食材TOPティアです。
ひき肉と同じくらいの1cmくらいに刻んで入れると食感も良くなり、腸のお掃除役として活躍します。
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メリット:
余分な脂質が一切なく、タンパク質と食物繊維が爆発的に摂れます。
作り置きができるので、忙しい日の救世主になります。
普通に美味しくてご飯が進みますが、ダイエット中は白米の量だけ注意してくださいね。
2. コスパ最強の整腸剤「冷凍オクラ(40g)」
可能であれば、食卓に添えてほしいのが、冷凍オクラ(解凍したもの)です。
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なぜオクラ?:
めかぶやもずくよりも安価で続けやすく、腸の掃除能力(水溶性食物繊維)が非常に高いと実感しています。 -
業務スーパーがおすすめ:
業務スーパーなどで売っている「冷凍オクラ」なら、大量に入っていてコスパも抜群。
常にストックしておけます。 -
食べ方のコツ:
スープにはせず、「解凍したものをそのまま食べる」のが最も便通に効果がありました。
おそらく、加熱しすぎると大事な酵素やネバネバが減ってしまうんだと思います。
リンゴ酢をかけて食べると、血糖値の上昇を抑える効果も期待できます。
まとめ:ダイエットの成功のカギは腸内環境
今回は、「筋腸相関」について解説しました。
記事のポイントを振り返ってみましょう。
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筋肉と腸は繋がっている
腸内環境が整っていると短鎖脂肪酸の働きで、脂肪燃焼やスタミナ向上も期待できる「正のスパイラル」に入ります。 -
まずは「マイナス」要素をなくす
合わないプロテインや、人工甘味料を摂りすぎで腸が荒れていては、どんなにハードな筋トレも効果が半減してしまいます。 -
「タンパク質」と併せて「菌のエサ」を戦略的に摂る
無水カレーや冷凍オクラなどで「水溶性食物繊維」を補給し、腸内細菌を味方につけると筋腸相関の「正のスパイラル」に入ることができます。
今まで食事制限やトレーニングだけで限界を感じていた方は、ぜひ今日から「腸のケア」という新しい視点を取り入れてみてくださいね!